この子は、私が初めて飼った猫のみみちゃんです。6年前に亡くなりまして、享年19歳でした。
クーのことを書いてしまったので、この子のことも書いておきたいような気がしてました。
とても威厳のある子で、猫を舐めたらいかんと私に教えてくれました。
半野良だったのですが、お世話をしてくれていた方のお家で新入り猫ちゃんとの反りが合わなくなり、諍いになっていたのを見かねて引き取りました。
引き取ってみると、半野良とは思えないようなお行儀の良さで家具や壁で爪とぎはしない、呼べば返事をして傍に来る等、完璧に飼いならされたような状態でした。
人間の遊びにも根気よく付き合ってくれて、お座り、お手、おかわり、待っててね、ゴロンなどの言葉を聞き分け、お手をしてくれたり、お腹を見せてくれたりもしました。膝には乗りませんでしたが、とても情の細やかな子だったと思います。
最期、腎不全で亡くなる2週間前からは、頑として食べ物を受け入れず、渾身の力で餌皿を跳ねのけ続けました。
プライドの高い女王の一面と、忠実さを兼ね備えた魅力的な猫だったと思います。彼女に会って以来、自分は犬派と思っていたのに、すっかり猫派になってしまいました。
貰ったときにすでに高齢で、「遺影になったら嫌だから」とあまり写真を撮りませんでした。それが悔いになってて、先代や今いる子たちの写真を撮りまくっているのかも知れません。また、八割れちゃんに弱いのも、多分この子のせいだと思います。