2年前の今日、ダンナが帰宅するなり「木戸道(私道)に猫がチョロチョロしている」と言った。
私はなぜか「来た」と思った。
それまでも、野良猫や1キロ先の家から飼い猫が、たまにうちの木戸道に来ては家まで上がり込み悪さすることはあった。
そして私はそんな子達が嫌いではなく、なついてくれたらいいのにと、野良ちゃんにはご飯をあげたりもしていた。
でも大抵ニャンコ達はすぐ見なくなり、代わりにタヌキが餌狙いに来たのだった。
久しぶりに木戸道に現れたニャンコを、ちょっと楽しみにしていた。
早く家まで来い、と思っていた。
その晩は、オリオン座流星群が見られる日だった。
寒い夜中に起きて見た。
見事だった。
なぜかにゃーちゃんがなにか言ってる気がする流れ星だった。
翌々日夕方、玄関から「ニャーニャー」聞こえた。
はいはい待ってました、と少し開けたままの戸を見に行くと、「アタシんちここだって言われたんですけど」とこっちを見ている猫がいた。
「あ、リョーマくんだ。」と思ったのが第一印象。
「ただいま」って来る野良猫も珍しいな、と思いつつ外に出てみた。
なぜか「待ち人来る」感があった。
4キロ圏内の同地区内に、こんな飼い猫はいない。
間違いなく捨て猫。
とりあえずあるだけの猫が食べそうなものを置いてみた。
鰹節小袋3つ、全部食べた。
お菓子は食べなかった。
ソーセージも食べない。
なぜかあった試供品のドッグフードは食べた。
そしていくらでも撫でさせくれた。
毛並みは綺麗。
でもガリガリで、お腹だけポコっと膨れていて、女の子だから妊娠中だと思った。
ちょうどその時うちは、後ろの山を少し削って新しい車庫を作るため、ショベルカーと重機関係のおっちゃんがいた。
おっちゃんにもスリスリ(後で知ったがおっちゃん家にも猫がいる)。
重機の音も平気。
変わった子だなあ、と思った。
さすがにまだ迷い猫の身分。家の中には入れないことにして、夜はそのまま外で。
本ニャンも入ろうとしなかったけど。
それにきっとまた明日にはどこかに行ってしまうだろうとも思った。
まだ見れる流星群をその晩も見ようと、丑三つ時に外を見たら、やっとコンクリートを流した車庫用の地面を横切るあの猫。
振り向いて「ニャー」と言うから「うちの子にならない?にゃーちゃんに聞いたでしょう?」と言ってみた。
興味なさそうに虫を追いかけだした。
私も流れた星を見た。
にゃーちゃんが「その子あげる」と言ってる気がした。
翌朝、この子をウチの子にしようと私だけが決めていた。
決して猫嫌いではないが、犬派なダンナを説得しようと決めた。
押しに弱いので簡単だった(笑)
いまや立派に我が家の一員になった。
今日も可愛いぞ。
毎日うるさい子でいてね(^・^)