2015年7月22日,「H1Z1」や「PlanetSide 2」などのオンラインゲームの開発・運営を行うDaybreak Game CompanyのCEO,ジョン・スメドレー(John Smedley)氏の退職が発表された。後任として,これまでCOO(チーフ・オペレーション・オフィサー)を務めてきたラッセル・シャンクス(Russell Shanks)氏がCEOの職を引き継ぐことになるという。興味深いのは「近いうちにスメドレー氏は復帰し,別の新しいポジションに就くことになる」とも発表されていることだろう。
月額制のMMORPGからFree-to-Playのオンラインゲームまで,ビジネスモデルの変化やユーザーの好みを的確に読み取りつつ会社を率いてきた,ジョン・スメドレー氏 2015年2月3日に掲載した記事でもお伝えしたとおり,Daybreak Game Companyは今年の2月2日まではSony Computer Entertainment America傘下のスタジオとして「EverQuest」シリーズのほか,「Free Realms」「Vanguard: Saga of Heroes」,そして「Star Wars Galaxies」など,40近い作品を,「Sony All Access」(現在は「Daybreak All Access」)でサービスしてきたSony Online Entertainmentの新たな名称だ。
ここで,Daybreak Game Companyが今日に至る道を簡単に振り返ってみよう。1989年,CBS・ソニーグループ(CSG)がロサンゼルスにSony Imagesoftというパブリッシャを設立した(設立当初は,CSG Imagesoft)。北米およびヨーロッパ向けに「熱血高校ドッジボール部」(欧米でのタイトルは「Super Dodfe Ball」)を販売したことを皮切りに,やがて,セガのメガドライブ(GENESIS),任天堂のスーパーファミコン(Super NES),さらにはPC向けのタイトルの販売も手がけるようになった。
1995年に北米でのPlayStationの発売をにらんだ組織再編が行われ,従業員が100人ほどだったSony Imagesoftは解散して一部はサンタモニカに移動し,残ったスタッフによって新たなデベロッパ,Sony Interactive Studio America(SISA)が設立されている。